リハビリテーション

当院のリハビリテーションは、こどもから高齢者まで、幅広い年齢層を対象に整形外科全般を扱っています。中でも肩関節疾患の患者数が多く、豊富な実績を誇ります。また、スポーツ障害にも力を入れており、部活動生からトップアスリート、スポーツ愛好者まで幅広くリハビリテーションを行っています。患者さんは全国・海外から来院されることもあり、肩関節およびスポーツ障害を得意とする高度なリハビリテーションを提供できる病院として高い評価を頂いています。当院のリハビリテーションは、単に痛めている部分の治療だけでなく全身的にその原因を探り、根本的な治療および予防を行っています。

リハビリテーション室設備(物理療法、トレーニング機器等)
入院リハビリテーション外来リハビリテーション
通所リハビリテーション訪問リハビリテーション
ミニキャンプメディカルチェック活動
検査機器ラプソード計測
職員紹介教育・研究

リハビリテーション室

広さは422.7㎡と広大な敷地を誇り、施設基準は運動器リハビリテーション(Ⅰ)を満たしています。フリースペースも設けており、動作分析や歩行訓練も余裕をもって実施できます。理学療法士34名で入院患者さん、外来患者さん、通所リハビリテーション利用者さん、訪問リハビリテーション利用者さんを対象にリハビリテーションを提供しています。
病院敷地内には投球ブルペンを併設しており、投球練習やラプソード計測ができるようになっています。

設備(物理療法、トレーニング機器等)

理学療法士が行う運動療法に加え、リハビリテーションを円滑に実施するための設備、物理療法機器、自主トレーニング機器を取り揃えています。

当院の設備一覧

  • 温熱療法…ホットパック、渦流浴(手・足)、マイクロ
  • 冷療法…アイシング(氷のう)、アイスクリッカー
  • 電気療法…低周波、高電圧、バースト波、干渉波など
  • 超音波療法
  • 牽引療法(頚部、腰部)
  • エルゴメーター(下肢、上肢、リカンベントバイク)
  • 油圧マシン
  • 平行棒、訓練用階段
  • 巨大鏡、姿勢鏡
  • 血圧計
  • ストレッチポール、バランスボール、重錘など

入院リハビリテーション

入院患者さんに対しては2回/日*、365日のリハビリテーションを提供しており、日常生活動作獲得に向けて術後早期から退院後の外来通院まで継続的なリハビリテーション(必要に応じて、当院の通所リハビリテーション、訪問リハビリテーションの利用も可能)を提供できる体制をとっています。
また、当院は地域包括ケア病床を有しており、急性期治療後、すぐに在宅や施設へ移行するのが不安な患者さんに対し、在宅復帰に向けて、地域医療連携室を中心に診療・看護・薬剤・社会福祉士・理学療法士などの他職種が連携しながらリハビリテーションを行っています。

*:入退院時は1回/日となる場合があります

手術目的で入院される方

  • 手術前日:現在の運動機能や日常生活動作の簡単な評価をします。手術後に装具着用が必要な場合は、装具調整を行います。
  • 手術当日:リハビリテーションはありません。
  • 手術翌日~:リハビリテーションが開始となります。各術式にはクリニカルパス(術後の処置や看護、リハビリテーション計画)が設定されており、それに従いながらリハビリテーションを進めていきます。手術直後で痛みが強い場合や気分がすぐれない場合は、ベッドサイドで実施したり、ポジショニングやリラクゼーションを中心に実施します。基本的にリハビリテーションは2回/日行い、理学療法士が実施する運動療法(関節可動域訓練、筋力訓練、歩行訓練など)に加えて物理療法を実施する場合もあります。
  • 退院について:主治医との相談で退院日が決まります。退院後の生活を見据えたリハビリテーション、自宅でできる訓練方法の指導なども行います。

リハビリテーション目的で入院される方

  • 手術を行わずに、入院してリハビリテーションを集中的に実施します。必要に応じて薬物療法や装具療法などを行い症状の改善を図ります。
  • 症状によりリハビリテーションの内容は変わりますが、患者さんの主訴(困っていること)や退院後の希望に沿ったリハビリテーションを実施します。基本的にリハビリテーションは2回/日行い、理学療法士が実施する運動療法(関節可動域訓練、筋力訓練、歩行訓練など)に加えて物理療法を実施する場合もあります。
  • 退院について:主治医との相談で退院日が決まります。退院後の生活を見据えたリハビリテーション、自宅でできる訓練方法の指導なども行います。

外来リハビリテーション

主治医からリハビリテーションのオーダーが出ると、外来でのリハビリテーションが開始となります。リハビリテーションは複数回、継続的に実施する場合が多くなります。当院では理学療法士の担当制、予約制を採用し、通院しやすい環境を整備しています。

  • リハビリテーション室に入室する際は、備え付けのスリッパに履き替えてください(もしくは、スリッパや室内シューズをご持参ください)。
  • できるだけ動きやすい服装で来院してください。
  • リハビリテーション室内にはコインロッカー(100円返却式)、更衣室(2部屋)があります。ご自由にご利用ください。

外来リハビリテーション(予約受付、予約変更、キャンセル等)についての連絡は下記までお願いします。

TEL 092-932-2831

通所リハビリテーション

通所リハビリテーション レインボーボディ

リハビリテーション専門スタッフがあなたの状態に応じて一人一人に最適なリハビリテーションを提供します。

短時間通所リハビリを採用

  • 運動に特化した通所リハビリテーションとなります。
  • 理学療法士が個別にリハビリテーションを行います。
  • 個別リハビリテーション以外の時間は、自分のペースで自主トレーニングを行うことができます。
  • 食事・入浴のサービスはありません。

対象となる方

「要支援1、2」あるいは「要介護1、2」と認定された方

利用日

月曜日~金曜日(祝日、病院休診日は休み)
※送迎定員があるため、利用日はご相談ください

サービス提供時間

➀ 10:00~11:30  ② 11:30~13:00  ③ 14:00~14:30

送迎地域

志免町、宇美町、須恵町

  • 当院から片道15分圏内が対象です
  • 送迎地域でない方はご相談ください

相談窓口

当院の地域医療連携室

訪問リハビリテーション

訪問リハビリテーション レインボーボディ

リハビリテーション専門スタッフが住み慣れた自宅に訪問し、あなたの身体状況・家屋状況に応じたリハビリテーションを提供します。

対象となる方

「要支援1、2」あるいは「要介護1、2」と認定された方

利用日

月曜日~金曜日(祝日、病院休診日は休み)
※定員がある為、利用日はご相談ください。

サービス提供時間

10:00~16:00の時間帯の希望時間
※ご希望に添えない場合もございます

訪問地域

志免町、宇美町、須恵町

相談窓口

当院の地域医療連携室

ミニキャンプ

当院ではスポーツ選手を対象に、1週間~10日間程度のリハビリテーションを中心とした入院治療(ミニキャンプ)を実施しています。
これまで野球選手をはじめ、ゴルフ、テニス、陸上、体操、クラシックバレエなど様々な競技のアスリートがミニキャンプを行った実績があります。年齢・レベルも学生から社会人、プロ選手までさまざまです。
遠方で外来通院が難しい場合や短期的かつ集中的にリハビリテーションを必要とする場合、コンディショニング目的とする場合など、ミニキャンプを行う目的は様々です。
ミニキャンプの内容は、2回/日のスポーツ障害に精通した理学療法士のリハビリテーションに加え、リハビリテーションの勉強会や栄養の勉強会(管理栄養士)も行い、障害予防の観点からもアプローチします。障害部位のみにアプローチするのではなく、運動連鎖の観点から全身の評価、治療を行います。
※ミニキャンプ入院についての詳細は、主治医または担当理学療法士へお問い合わせください

メディカルチェック活動

当院では、個人、チーム単位でのメディカルチェック活動を行っています。これまで、学生の部活動チーム、社会人チーム、プロ野球球団のメディカルチェック実績があります。競技種目は、野球をはじめソフトボール、テニス、バドミントン、ゴルフ、テニスなど多岐に渡って実施しています。

当院のメディカルチェックは、久恒病院へ来院してもらい、問診、レントゲン撮影、MRI撮影、超音波検査、理学所見(可動域や筋力)測定、医師による診察、理学療法士によるリハビリテーションなどを行い、現状の身体特性の把握、問題点の抽出、怪我をしにくいコンディショニング作り(障害予防)を行っていきます。

メディカルチェックは継続して実施することが望ましいとされています。
個人でのメディカルチェック実施後に、継続してリハビリテーションを実施することも多くあります。その際は、ミニキャンプ入院や外来通院で対応します。
チーム単位でメディカルチェックを実施する際は、勉強会を開催し、チーム全体への指導や保護者を対象にした指導を行うこともあります。

検査機器

表面筋電計

神経麻痺の補助診断や動作分析に使用します。表面電極を皮膚上に貼付して測定するため、非侵襲的に測定が可能です。

サイベックス

主に膝関節の術後の筋力を測定する機器です。定期的に測定することで筋力の回復状態を把握することができます。

徒手筋力検査器

主に肩関節(腱板断裂)の術後筋力を測定する機器です。定期的に測定することで筋力の回復状態を把握することができます。

ラプソード計測

プロ野球でも使用している計測検査機器を久恒病院でも2022年~導入しました。
ラプソードとは、投球における球速、回転数、回転軸、回転効率、縦横の変化量、リリース時の位置・角度など様々なデータの計測が可能な計測機器です。
選手それぞれの課題を明確にすることで効率的にパフォーマンス向上につなげたり、蓄積されたデータの推移から予兆を発見して怪我の予防につなげることが期待できます。
※計測をご希望の方は、主治医へご相談ください。計測は無料です。

病院内に併設しているブルペンを使用します(雨天時や日没後は室内にて計測)

職員紹介

教育・研究

当院では臨床教育を推進しており、理学療法士の養成校(福岡県内外の大学・専門学校約10校)からの臨床実習生を受け入れています。リハビリテーション部内には、臨床実習指導者講習会を修了した理学療法士が4名在籍しており、学生の教育を積極的に行っています。

また、臨床研究にも力を入れており、毎年、各学会や研究会にて理学療法士が研究発表、論文投稿を継続的に行っています(詳しくは、学術活動を参照ください)。